「夜勤をやめたいけど、給料が下がるのが怖い…」
そう感じていませんか?
夜勤は体力的にも精神的にも負担が大きい一方で、夜勤手当が給料を支える大きな要素になっています。
だからこそ、「夜勤をやめた=生活が苦しくなるのでは?」と不安を抱く看護師は非常に多いです。
しかし実際のところ、夜勤をやめても給料を大きく下げずに働く方法はあります。
この記事では、具体的なシミュレーションを交えながら、夜勤をやめた後の収入変化と、その解決策をわかりやすく解説します。
夜勤手当の相場と位置づけ
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、
看護師の夜勤手当は以下のようになっています。
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二交替制:1回あたり 約10,000〜15,000円
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三交替制:準夜・深夜それぞれ 約4,000〜6,000円
つまり、1回13,000円の夜勤手当は全国平均の中でもやや高め。
夜勤が収入に占める割合は非常に大きくなります。
【シミュレーション】夜勤あり・なしでどれくらい変わる?
以下は、基本給28万円/夜勤手当1回13,000円/月4回勤務の場合の試算です。
項目 | 夜勤あり(月4回) | 夜勤なし(日勤のみ) |
---|---|---|
基本給 | 280,000円 | 280,000円 |
夜勤手当(13,000円×4回) | 52,000円 | 0円 |
その他手当(通勤・資格など) | 20,000円 | 20,000円 |
月収 | 352,000円 | 300,000円 |
年収(賞与4か月分として計算) | 約512万円 | 約460万円 |
夜勤をやめると、月52,000円・年約62万円の減収となります。
この差は決して小さくなく、
「夜勤を続けざるを得ない…」と感じてしまう理由の一つです。
給料が下がる理由は「構造」にある
① 夜勤手当が収入の一部ではなく“柱”になっている
多くの病院では、基本給を低く抑え、夜勤手当を足して全体の給与を整える形になっています。
つまり、夜勤を減らした瞬間に総支給額が大きく減る構造です。
② ボーナス(賞与)は基本給ベースで計算
夜勤手当はボーナスには反映されません。
したがって、夜勤を減らしてもボーナスが上がることはなく、
年収全体が落ち込む結果になります。
③ 日勤のみ求人の給与設定が低い
「日勤のみ」は家庭と両立できる反面、給与は控えめです。
ただし、働き方を見直せば、給与を下げずに夜勤なしへ転換することも可能です。
夜勤をやめても収入を下げずに働く3つの方法
訪問看護への転職
夜勤なしでも年収400〜550万円を維持できる働き方として注目されています。
訪問看護の1件あたりの報酬は約4,000〜6,000円前後。
1日4〜5件訪問すれば日給2万円前後、月20日勤務なら40万円以上も可能です。
また、インセンティブ制度を導入している事業所もあり、
「訪問件数に応じて給与UP」する仕組みが整っています。
💡 病棟勤務よりも“自分の働き方が収入に直結する”のが訪問看護の魅力です。
クリニック・企業看護師・健診センター
夜勤はないものの、給与は安定しています。
特に企業看護師(産業保健)は人気が高く、年収400〜500万円前後でワークライフバランスが取りやすい職場です。
また、クリニックや健診センターでは「残業ほぼゼロ」「土日祝休み」という環境も多く、
生活の質を重視した働き方を求める人に最適です。
転職エージェントを活用して「条件交渉」
夜勤なしで年収を維持するには、転職エージェントによる条件交渉が必須です。
看護師専門のエージェントは、
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夜勤なしでも高収入が可能な求人
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訪問看護のインセンティブ制度がある職場
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基本給が高めのクリニック求人
など、一般公開されていない“非公開求人”を多く持っています。
また、「夜勤を減らしても年収を下げたくない」といった
個別の要望を代わりに交渉してくれるため、
自分で直接言いづらい条件をスムーズに伝えられます。
夜勤をやめることで得られる“お金以外のメリット”
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睡眠リズムが整い、体調が安定する
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家族との時間・趣味の時間が増え、生活の満足度が上がる
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精神的ストレスが軽減し、離職リスクも下がる
「給料は少し下がったけど、今のほうが幸せ」
そんな声は実際に日勤常勤へ移った看護師から多く聞かれます。
【まとめ】夜勤をやめても“下がらない働き方”はつくれる
夜勤をやめれば、一時的に月5万円・年60万円ほどの収入減は避けられません。
しかし、働き方を変えることで、その差を埋めることは十分可能です。
訪問看護・企業看護・クリニックなど、
夜勤なし×高単価×ワークライフバランスを実現できる職場は確実に増えています。
「給料が下がるのが怖いから」と我慢を続けるのではなく、
今こそ“夜勤をしなくても稼げる環境”を探すタイミングです。