はじめに
「すみません、子どもが熱を出してしまって……」
ナースステーションの隅で、肩をすくめながら電話を切る。同僚の視線が刺さるように感じ、申し訳なさで胸が押しつぶされそうになる。
そして保育園へ向かう車の中で、今度は「早くお迎えに行けなくてごめんね」と、まだ見ぬ我が子に謝る。
職場にも、家族にも、どこにも居場所がないような気がして、不安な気持ちでハンドルを握ったあの日。
はじめまして、カナコです。
私は今、訪問看護の管理者として、かつての私と同じように「仕事と育児の板挟み」でボロボロになっているナースを一人でも多く笑顔にするために、この場所を作りました。
「ごめんね」のループから抜け出せなかった暗黒時代

かつての私は、急性期病棟で働きながら、必死に「良い母親」になろうともがいていました。
でも、現実は残酷でした。
朝、保育園へ預けるときに交わす約束。
「今日は絶対に早くお迎えに来るからね!」
そう言って期待に満ちた子どもの目を見つめて、自分に言い聞かせるように笑う。
けれど、現実は急変や残業の連続。時計の針が5時を過ぎ、6時を過ぎるたび、胸の奥が冷たくなっていく。
結局、最後の一人になった我が子を迎えに行き、疲れ果てた顔で「また約束破ってごめんね」と謝る。そんな日々が何度も、何度も繰り返されました。
「看護師免許なんて、いっそなければ楽だったのに」 そう思ったことさえ、一度や二度ではありませんでした。
[あわせて読みたい] [→ 【実録】私が急性期病棟を去る決意をした「あの日」の出来事(準備中)]
管理者として、私が変えたいこと
限界を迎えた私が選んだのは、訪問看護の世界でした。 そこで出会ったのは、「ナース」である前に「一人の人間」として、そして「一人の親」として大切にされる働き方でした。
現在は訪問看護の管理者として、チームを支える立場にいます。 私が一番大切にしているのは、「お互い様」と言い合える職場づくりです。
スタッフが子どもの熱でお休みを申し出たとき、私は「気にしないで。ここは私たちが守るから、あなたはお子さんのそばにいてあげて」と胸を張って言いたい。
一人のナースが救われれば、その先にいる一人の子どもが笑顔になれる。そう信じています。
[あわせて読みたい] [→ 管理者が教える「子育てに理解のある職場」を見極める3つのチェックポイント(準備中)]
あなたへ伝えたいこと

この「看護師×子育て」相談室では、私が現場と管理職の両方を経験する中で見つけた「ナースが自分を取り戻すための知恵」を整理しています。
- 両立の知恵: 「ごめんね」を「おかえり」に変えるための具体的な工夫
- 働き方・キャリア: 病院以外でも輝ける、ナースの無限の可能性
- 管理者・マネジメント: 管理者視点だからわかる「選ぶべき職場」の見極め方
- セルフケア: 誰かのために頑張るあなたが、一番大切にされるための方法
あなたは、もう十分に頑張っています。 これからは一人で抱え込まず、この相談室を「心の休憩所」にしてください。
「おかえり」と笑顔で言える毎日を、一緒に作っていきましょう。

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