訪問リハビリへの転職を考えている理学療法士の方へ。

本記事では、訪問リハビリの業務内容や病院勤務との違い、やりがいについて詳しく解説します。

訪問リハビリに不安を感じている方でも、この記事を読めば働き方のイメージがつかめるはずです。

1. 訪問リハビリとは?

訪問リハビリとは、理学療法士(PT)が利用者の自宅や施設を訪問し、生活環境に即したリハビリを提供するサービスです。

病院やクリニックと異なり、利用者の日常生活の場で直接リハビリを行うため、より実践的な支援が可能です。

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2. 病院勤務との違い

訪問リハビリと病院勤務では、業務内容や働き方に大きな違いがあります。

項目 病院勤務 訪問リハビリ
療法の場 病院・施設内 利用者の自宅や施設
対象 入院患者が中心 退院後の利用者が多い
介入時間 1回20〜60分程度 1回40〜60分程度
チーム連携 医師・看護師・他職種との密な連携 看護師やケアマネージャーとの連携が中心
仕事内容 急性期・回復期リハが中心 生活期リハが中心
記録 電子カルテが主流 紙カルテやタブレット使用

訪問リハビリでは、病院のように設備が整っていないため、限られた環境の中で適切なリハビリを行うスキルが求められます。

また、医師が常に近くにいるわけではないため、PT自身がより主体的に判断する機会も増えます。

3. 訪問リハビリの主な業務内容

訪問リハビリにおける理学療法士の具体的な業務は以下の通りです。

評価・計画の立案

利用者の身体機能・生活環境を評価し、個別のリハビリプランを作成。

自宅環境に合わせたリハビリ提供

ベッド周りや生活導線を考慮した動作訓練。

福祉用具の選定や住宅改修の助言

手すり設置や段差解消のアドバイス。

家族指導・介助方法の提案

家族が適切な介助をできるよう指導。

医療・介護スタッフとの連携

ケアマネージャーや訪問看護師と情報共有し、利用者の状態を確認。

計画書・報告書の作成

病院勤務と同様に、訪問リハビリでも利用者ごとの計画書やリハビリの経過報告書を作成し、関係者と共有。

担当者会議・地域ケア会議への参加

利用者のケアプランを検討するための会議に出席し、リハビリの視点から意見を述べる。

営業活動

訪問看護ステーションによっては、理学療法士が1人で入職してもリハビリ対象の利用者が少ない場合があります。

そのため、地域のケアマネージャーや医療機関へあいさつ回りを兼ねた営業活動を行い、利用者を増やす努力も求められることがあります。

 

4. 訪問リハビリならではのやりがい

訪問リハビリは、利用者の生活に密着した支援ができるため、大きなやりがいを感じることができます。

生活に直結したリハビリができる

病院のリハビリでは、生活に戻る前の段階で介入することが多いですが、訪問リハビリでは実際の生活場面での動作改善をサポートでき、成果が実感しやすいです。

利用者・家族と深い信頼関係が築ける

継続的に訪問することで、利用者や家族との信頼関係が深まり、長期的な視点で支援が可能です。

一人ひとりに合わせたリハビリが提供できる

一対一でじっくり対応できるため、利用者に最適なプログラムを組むことができます。

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5. 小児リハビリの可能性

病院勤務では成人を中心にリハビリを行っていた理学療法士も多いですが、訪問リハビリでは小児の利用者を担当する可能性もあります。

小児リハビリの特徴

  • 先天性疾患(脳性麻痺など)や発達障害のある子どもへの支援
  • 遊びを取り入れたリハビリで、運動発達を促進
  • 保護者との連携が非常に重要

小児リハビリは専門性が求められますが、子どもの成長を見守ることができるやりがいのある分野です。

6. 訪問リハビリに向いている理学療法士とは?

訪問リハビリは、以下のような理学療法士に向いています。

  • 利用者との関わりを大切にしたい人
  • 自主的に判断しながらリハビリを進めたい人
  • 環境に応じた柔軟な対応ができる人
  • 移動や訪問スケジュールの管理ができる人

7. まとめ

訪問リハビリは、病院勤務とは異なり、利用者の生活に密着した形でリハビリを提供できる魅力的な分野です。

病院勤務と比べてより自主的な判断力が求められる場面もありますが、その分、やりがいも大きくなります。

また、訪問看護ステーションによっては、理学療法士が利用者確保のために営業活動を行うケースもあり、より広い視野を持った働き方が求められます。

訪問リハビリへの転職を考えている理学療法士の方は、まずは実際の現場を見学し、自分に合う働き方かどうかを確認してみるのもよいでしょう。

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