本記事では、訪問看護や訪問リハビリに転職する際に、ブラックな事業所に転職しないように気を付けることを解説していきます。
訪問看護ステーションに潜むブラックな職場の実態
訪問看護業界は高齢化社会の中で需要が拡大し、魅力的な職場が増えている一方で、劣悪な労働環境の事業所も存在します。
転職を成功させるためには、事前にブラック事業所の特徴を把握し、しっかりと見極めることが重要です。
ブラック訪問看護ステーションの特徴と実例
1. 給与未払い・低賃金・残業代未払い
ブラックな訪問看護ステーションでは、給与の未払い・遅延が発生することがあります。
また、「残業代込みの給与設定」と称してサービス残業を強要するケースも。
実例:
- Aステーションでは、訪問件数が増えても給与に反映されず、月末になると「今月は資金繰りが厳しいので来月支払う」と説明されることが常態化。
- Bステーションでは、契約書に記載されていない「固定残業代」を理由に、残業代が一切支払われない。
2. 人手不足で過剰な訪問件数を強要
訪問看護は1日の訪問件数が限られますが、人手不足の事業所では無理なスケジュールを組み、看護師が休憩を取れない状態になることもあります。
実例:
- Cステーションでは、1人あたり1日8件以上の訪問を要求。移動時間も考慮されず、記録業務は帰宅後に自宅で行うのが暗黙のルール。
- Dステーションでは、スタッフ不足のため休日でも急な呼び出しが頻発。
3. 教育・研修がない、サポート体制が不十分
訪問看護は病院とは異なり、一人で対応する場面が多く、新人にとっては不安が大きい仕事です。
しかし、ブラック事業所では教育体制が整っていないことが多いです。
実例:
- Eステーションでは、新人が入職しても「とにかく現場に出て覚えて」と放置され、ミスが続出。
- Fステーションでは、ミーティングの時間が短かく、さらに研修はないため、先輩看護師に相談できる環境も整っていない。
4. 離職率が異常に高い
離職率が高い事業所は、何らかの問題を抱えている可能性が高いです。
特に1年以内に多くのスタッフが辞めている場合は要注意。
実例:
- Gステーションでは、1年で看護師の8割が退職。その理由は、長時間労働・低賃金・パワハラが横行していたため。
- Hステーションでは、管理者の対応が悪く、スタッフ同士の人間関係もギスギスしていたため、定着率が極端に低かった。
5. 管理者の価値観が古く、厳しい教育体制が残っている
訪問看護の管理者は50代〜60代のことも多く、厳しい時代の看護師教育論が根付いているケースがあります。
そのため、パワハラに近い指導が行われる事業所も少なくありません。
実例:
- Iステーションでは、管理者が「昔はもっと厳しかった」と発言し、失敗を許さない指導を強要。
- Jステーションでは、新人が少しでもミスをすると全スタッフの前で叱責される文化があり、入職してもすぐに辞めてしまう人が続出。
ブラックな事業所に転職しないための転職活動
ブラックな訪問看護ステーションを避けるためには、慎重に転職活動を進めることが重要です。
以下の方法を活用し、安全な職場を見極めましょう。
1. 友人・知人の紹介を活用する
すでに訪問看護ステーションで働いている友人や知人から紹介してもらうのは、安心できる方法のひとつです。
- 実際に働いている人のリアルな意見を聞けるため、求人情報だけでは分からない内部事情が分かる。
- ただし、知人の紹介であっても必ず自分で労働条件や職場環境を確認することが重要。
2. 転職エージェントを利用する
転職エージェントを活用することで、ブラック事業所を避けやすくなります。
転職エージェントがブラック事業所を紹介しない理由
- エージェントの信用に関わるため
- ブラック事業所を紹介すると、求職者がすぐに辞めてしまい、エージェント自体の評価が下がる。
- そのため、エージェントは事前に職場環境を調査し、信頼できる求人のみを紹介する。
- 非公開求人が多い
- 一般の求人サイトに掲載されていない、高待遇で安定した職場の紹介を受けられる。
- 面接対策や条件交渉をサポート
- 希望の給与や勤務条件の交渉を代行。
- ブラック事業所を避けるためのアドバイスを受けられる。
3. 事前の職場見学を行う
職場見学をすることで、実際の雰囲気や働きやすさを確認できます。
- スタッフの表情や態度をチェック。
- 事務所の清潔感や整理整頓状況を観察。
- 実際に働いている人に声をかけてみる。
4. 口コミサイトやSNSを活用する
実際に働いた人の口コミをチェックすることで、ブラック事業所を見極めやすくなります。
- 転職口コミサイト(例:OpenWork、カイシャの評判など)
- SNS(XやFacebook) で「訪問看護+評判」などで検索
5. 面接時に労働条件を詳細に確認する
面接で以下の点を確認することで、ブラック事業所かどうかを判断しやすくなります。
- 残業の有無、支払い方法
- 研修や教育体制の有無
- 1日の平均訪問件数
- 有給休暇の取得率
※しかしこの辺は面接の時に聞きにくい内容ではあるので、転職エージェントを活用し、キャリアアドバイザーを通じて確認することがスムーズです。
まとめ
訪問看護の転職では、ブラックな職場を避けることが何より重要です。
そのためには、事前に情報収集を行い、信頼できる転職エージェントを活用することが効果的です。
転職エージェントは、求職者が長く働ける職場を紹介することを目的としているため、劣悪な環境の事業所を紹介するリスクが低いです。さらに、職場の雰囲気や詳細な条件を事前に確認できるため、転職後のミスマッチも防げます。
訪問看護の仕事を安心して続けるためにも、信頼できる転職エージェントを活用し、納得のいく職場を見つけましょう。
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